この資料は「400万円で30,000人を集めます」という提案ではありません。
初年度は、何が売上につながるのかを示すデータがまだ手元にありません。その状態で広告に全額を張り、来場者数を買いにいくのは博打です。
かといって、様子見で終わらせるつもりもありません。初年度から売上の最大化に取り組みながら、同時に「なぜ売れたのか」を残す。開催を重ねるたびに集客効率・収益性・顧客基盤が強くなる事業の、その1回目として設計しています。
① 事業条件(損益分岐 22,000人/十分な収益が見込める規模 30,000人/販促予算 約400万円)は打ち合わせでご共有いただいた内容に基づく整理です。
② 予算配分は現時点のたたき台であり、確定見積ではありません。
③ 会期中・終了後のページに載せている数値はすべて説明用のサンプルです。実データではありません。
④ ★要確認=チケット料金と平均単価/売上の帰属/販売サービスから受け取れるデータの範囲/会期と開催時間/10月26日の試験点灯の可否と代替日/対象とする池・水面の範囲。
⑤ 掲載写真は園内で撮影された昼の写真を加工したイメージで、実際のライトアップの見え方ではありません。
1924年(大正13年)開園。日本で最初の公立植物園として、京都の北山にひらかれました。植物を集め、育て、枯らさずに翌年へ渡す。この場所がやってきたのは、100年間ずっとそれだけです。
いまここに立っている木の多くは、誰かが植えて、誰かが世代を越えて世話をし続けた結果として残っています。つまりこの植物園でいちばん価値があるのは、施設でも設備でもなく、100年かけて育ててきた植物と木々と風景そのものです。これは、あとから金額で買い直すことができません。
日本最初の公立植物園。数値は園公表値をもとにした概数です。
周年は日付の話で、来場の動機にはなりません。100年という時間の意味は、記念すべき節目であることではなく、この場所に「他ではつくれないものが育っている」という事実にあります。だから今回やるのは記念行事ではなく、その育ってきたものを、まだ誰も見ていない形で見せることです。
新しいものを持ち込むのではなく、すでにあるものの、見え方を変える。昼にもそこにある植物、水、風景。夜、そこに光が加わるだけで、別の景色になります。
園内には池と水面がいくつもあります。昼はただの風景として通り過ぎる場所です。
閉園後、同じ場所に照明が入る。昼の情報量が落ち、見せたいものだけが残ります。
水面が植物と紅葉と光を映し返し、実景と反射の境界が消える。昼には絶対に見られない景色です。
紅葉のライトアップそのものは、京都に数十件あります。「植物」と「まとまった水面」が同じ場所に揃っているところは、そう多くありません。水面は、100年育ててきた植物を2倍の面積で見せる装置として使えます。上を見上げるだけでなく、下も見る。それが今回の体験です。
園路を明るくして歩かせること自体が目的ではありません。園路照明は来場者の移動と安全、そして水鏡までの導線を支える要素として整理します。見せ場は水面に集中させ、そこへ向かうまでの時間を園路がつくる。これが今回の構成です。
上の3枚はいずれも園内で撮影された昼の写真を加工したイメージで、実際のライトアップの見え方ではありません。夜間の見え方は照明計画の確定後に別途ご提示します。★要確認 対象とする池・水面の範囲/水位・落葉除去・風の条件(水面が鏡になるのは風のない時だけです)。

この事業で最終的に求められている成果は売上です。
SNS・動画・PR・広告・クリエイターの数値は、その売上に至るまでの中間指標として扱います。記録も報告もしますが、それ単体を成果とはしません。
理由は単純で、指標を複数持つと、うまくいかなかったときに「別の指標では成果が出ている」という説明が可能になるからです。初年度にそれをやると、次回に持ち越せる学びが残りません。
★要確認 ① チケット料金と平均単価(券種・前売/当日・団体の設計)。② 売上の帰属(通常入園料と夜間追加料金を、どちらの売上として数えるか)。③ 販売・決済サービスから受け取れるデータの範囲。
この3点が決まらないと、報告する「売上」の定義が確定しません。最優先の確認事項です。
22,000人を越えれば事業は成立し、30,000人に届けば十分な収益が見込める。ここまでは前提として共有されています。
問題はその獲り方です。400万円を初年度に全額投下して30,000人を必達させにいく、という設計にはしません。実績のない初年度にそれをやると、外したときに「なぜ外したのか」すら分からない状態で終わります。
春の35,000人は、次の春に必達するKPIではありません。数年間この事業を育てた先で、秋 約30,000人規模・春 約35,000人規模を安定して狙える状態にするという、中長期の到達イメージです。
同様に30,000人も、短期的な広告投下で無理に購入する来場者数としては扱いません。開催を重ねて集客効率が上がった結果として、確実に届く規模へ育てていきます(P.25・P.26)。
初年度のこの事業には、判断材料になる実績がひとつもありません。公式アカウントも、検索結果も、口コミも、過去の販売データも、ゼロから始まります。
この状態で広告予算を先に固定して張ると、うまくいってもなぜうまくいったのか分からず、外れてもどこを直せばいいのか分からない。どちらに転んでも、次回に持ち越せるものが残りません。
初年度に必要なのは、大きな一発ではなく、この3つを回せる状態です。
どのチャネルが効くか分からないまま、広告・PR・制作の配分を会期前に決め切ることになる。決めた瞬間に、それ以上良くならない。
売れているか/いないかは分かるが、どこを直せばいいかが分からない。会期は約4週間しかなく、前半で失速すると挽回する期間がない。
同時期に寺社のライトアップが数十件走る。「紅葉が綺麗です」と言うだけでは埋もれる。水鏡という別の絵が要る。
結果が来場者数だけで残ると、次回の目標もまた根拠のない数字になる。これが毎回続く。
守りに入るという意味ではありません。初年度から売上の最大化に取り組みます。ただし「反応を見ずに全額を張る」ことをしない、というだけです。
10月26日までの期間を「撮影待ちの空白」にしません。売りながら、学ぶ期間として使います(P.14)。
来場は、複数の流入の合計です。まず「22,000人を何によって構成するのか」を可視化し、そのうち今回の約400万円がどの領域を担うのかを決めます。── 数値は現時点の仮説です。会期序盤の実績で更新します。
| 流入 | 来場 | 構成比 | 主に担うもの |
|---|---|---|---|
| 自然来場・園内掲出・既存来園者 | 4,400 | 20% | 植物園 |
| 京都府・植物園の既存広報HP・公式SNS・広報誌・記者クラブ | 2,600 | 12% | 京都府・植物園 |
| 販売プラットフォームアソビュー等の自然流入・特集掲載 | 2,200 | 10% | 販売サービス |
| 口コミ・SNS拡散・当日券 | 2,000 | 9% | 体験そのものの質 |
| PR / メディア | 3,300 | 15% | 販促予算 |
| 広告(Meta / Google / YouTube) | 4,400 | 20% | 販促予算 |
| Creator | 1,300 | 6% | 販促予算 |
| ホテル・大学・地域連携 | 1,800 | 8% | 販促予算+地域 |
| 損益分岐ライン | 22,000 | 100% |
400万円が直接担うのは、22,000人のうちおよそ半分です。残りの半分は、園と京都府の広報、販売プラットフォーム、そして口コミが担います。
つまり400万円の仕事は、この構成全体の到達確度を高め、そこからさらに売上を伸ばすことです。素材を作って各所に配り、外部の流入を強くすることも含みます。
22,000 → 30,000 の +8,000人は、会期前後の運用で取りにいきます。広告効率の改善 +2,400/会期中の配分最適化(GROW枠)+2,200/PR・報道の上振れ +1,600/口コミ・再訪・当日券 +1,800。
いずれも実績を見てから判断するもので、会期前に確約する数字ではありません。
広告経由 4,400人は、出稿200万円に対して1人あたり約455円(運用費込みで約545円)という保守的な置き方です。前回資料では同条件で 7,500人(約267円)と置きましたが、初年度は実測値がないため低い側で構成しています。実測CPAがこれを下回れば、その分は上積みになります。
400万円を、最初から全額固定して使い切る設計にはしません。BUILD → ATTRACT → GROW → LEARN の4領域として考え、GROW の枠は会期に入ってから使い道を決めます。
Hero Visual/Hero Movie/15秒・6秒・縦型・静止画/広告クリエイティブ/SNS/Web・LP/計測環境。
ここを削ると、その後のすべての施策の効率が落ちます。人数を買う費用ではないため、真っ先に圧縮されがちですが、全チャネルに配る弾を作る工程です。
Paid Media(Meta/Google/YouTube)/PR・メディア/Creator/ホテル/大学/地域連携。
1人あたりの獲得費用が安い経路(PR・地域連携)から先に埋め、枠を使い切ってから広告を積むのが基本方針です。安い経路には掲載枠・施設数という上限があります。
販売状況を見ながら、効いている地域・訴求・クリエイティブ・チャネルへ寄せる。
広告予算を最初から全額投下しません。会期に入るまで使い道を決めない枠を残し、DATA → DECISION → ACTION で運用します。
販売データ/広告データ/チャネル/クリエイティブ/顧客傾向/施策結果/成功と失敗。
ここに投資しないと、来年もまた同じ不確実さから始まります。今年の400万円を、今年だけで消える販促費にしないための領域です(P.27)。
| 領域 | 主な中身 | レンジ万円・税別 | サンプル配分 |
|---|---|---|---|
| 01 CREATIVE / CONTENTBUILD | Hero Visual/Hero Movie(30〜45秒)/15秒/6秒/9:16 縦型/静止画/広告展開用の編集 | 60〜80 | 70 |
| 02 PR / CREATOR / LOCALATTRACT | PR・メディア/Creator 起用/ホテル・大学・地域連携/配布物 | 40〜60 | 50 |
| 03 PAID MEDIAATTRACT + GROW | Meta/Google/YouTube の出稿費+運用費運用は出稿額の20%を目安 | 200〜240 | 240 |
| 04 MEASURE / GROWTHLEARN | 計測設計(流入元が分かる導線)/週次・日次の分析/会期中のレポーティング/終了後の GROWTH REPORT | 30〜50 | 40 |
| 合計 | 330〜430 | 400 |
これは現時点の予算配分案(たたき台)であり、確定見積ではありません。金額は税別・目安です。実施内容が固まった段階で、選ばれた構成に合わせて見積書をご提出します。
400万円のうち 約23% は、会期が始まる時点で使い道を決めていません。
これが GROW 枠です。何が効いているかを見てから投下先を決めるための、意図的な余白です。
テスト枠 30万円は、10/26 より前に地域・ターゲット・コピー・ビジュアル・動画の反応を見るための費用です。この期間に得た反応が、10/27 以降の本投下の設計になります。3ラウンドの具体的な試し方は P.15。
① 1人あたりの獲得費用が安い経路から先に埋める(PR・地域連携)。ただし掲載枠・施設数に上限があります。
② BUILD と MEASURE は圧縮して人数を買わない。削ると全経路の効率が落ちるため、比率ではなく必要量で確保します。
③ 残りを Paid Media へ。そのうち一定額は会期中まで確定させない。
本番に近い状態で水鏡を撮影できる最初のタイミングが 10月26日 になる可能性があります。一方で会期は11月前半の開幕を想定。「10/26に撮ってから広報を始める」では間に合いません。10/26 の前と後で、コミュニケーションを切り替えます。
10/26 は「テスト点灯日」ではなく「広報上の最重要撮影日」として扱います。この日に撮ったものが、翌日から広告・PR・LPへ入ることを前提にスケジュールを組みます(P.16)。
★要確認 10月26日の試験点灯の可否と時間帯/雨天・強風時の代替日/会期の確定日程と開催時間/販売開始日。水面が鏡になるのは風のない時だけのため、撮影日は複数日の確保が前提です。
完成した水鏡の実景がまだ無い期間です。ここで無理に完成景を見せない。代わりに、この場所で夜をやる理由を伝えながら、広告テストを始めます。
使うのは、京都府立植物園の歴史/100年を超える時間/京都の秋/植物/水/光/夜。完成予想のCGや、他園の写真で期待値を作ることはしません。
ここで作りたいのは「行きたい」ではなく、「この場所なら見てみたい」という下地です。
この期間の発信は、会期直前に効いてくる下地です。単体で来場を作る想定ではありません。
水鏡というコンセプトを先に予告します(例:「水面に、もうひとつの秋が咲く。」)。実景はまだ出せないため、言葉と部分的な絵で期待を作ります。
そして同時に広告テストを開始します。テスト枠は Paid Media のうち 30万円(P.12)。3ラウンドに分けた具体的な試し方は P.15。
④の登録数が、販売開始前の唯一の購入に近い先行指標になります。ここが用意できるかで、テストで見る指標が変わります(P.15)。
一度に全部を試しません。3回に分けて、前のラウンドで勝った条件を固定しながら、次の変数だけを動かします。── 10/27 以降の本投下(P.17)の設定を、この3週間で決め切るのが目的です。
規模の目安 出稿 30万円 → 表示 375,000(CPM 800円)→ クリック 約4,500(CTR 1.2%)→ 事前通知の登録 約360件(登録率 8%)。
単価はすべて仮置きです。ROUND 01 の実測で置き直します。★要確認 販売開始日(ROUND 03 で購入単価まで測れるかが決まる)/事前通知の登録導線を用意できるか。
本番に近い状態で水鏡を撮影できる最初のタイミングが、この日になる可能性があります。
会期は11月前半の開幕。つまりこの日から開幕までの日数が、実景を使って売れる全期間です。
そのため、通常の映像制作スケジュール(撮影 → 編集 → 確認 → 納品で2〜3週間)では間に合いません。翌日から広告・PRへ投入できるスピードを最優先にした進行を組みます。
短い尺から先に設計します。本編を撮ってから切り出すのではなく、6秒・15秒で使う決めカットを先に決め、本編はその素材の集合として撮る。逆順にすると、短尺に使えるカットが残りません。
① 水面が鏡になるのは、風のない時だけです。風・水位・落葉の状態で成否が変わります。
② そのため撮影日は複数日の確保が前提になります。10/26 が悪条件だった場合の代替日を、先に押さえておく必要があります。
③ 照明計画の確定時期と、当日の点灯範囲・点灯時間。映り込みは照明の当て方で成否が決まります。
④ 対象とする池・水面の範囲。ここが決まらないと構図の設計に入れません。
10/26 以前の3ラウンドのテスト(P.15)で勝った条件と、実際に撮れた水鏡の素材を掛け合わせます。ここからチケット購入を強く取りにいきます。
テストで勝った地域・ターゲット・コピーへ配分を寄せ、実景素材に差し替える。負けた条件も少量残して比較を続ける(止めると比較の基準が消えます)。
「開催します」だけではニュースになりません。そのまま紙面に載せられる1枚を添えることで採用率が変わります。
広告で見た絵と、着地先で見る絵を一致させる。ここがズレると、流入は増えても購入に至りません。
| 対象 | 訴求 | 着地 |
|---|---|---|
| すでに京都にいる人最重要ターゲット | 寺社は夕方で閉まる。そのあとの時間の行き先として提示する。予約不要・入園料・所要時間・最終入園時刻を必ずセットで。 | 検索連動広告 Google Maps ホテル配布物 |
| 近隣(大阪・兵庫・滋賀) | 「京都の紅葉を、寺社だけでなく植物園でも」。混雑を避けたい層への実利訴求。 | Meta / Google LP |
| 写真で動く層 | 水鏡の実景。説明を減らし、絵で通す。縦型15秒を主軸。 | Meta / YouTube Creator |
| メディア | 実景の1枚 + 5本の切り口。テレビが1本入ると推定は大きく上振れする。 | リリース 個別提供 |
この種のイベントでは、購入の多くが来場の数日前〜前日に発生します。したがって早期の認知広告よりも、開幕直前と会期中の刈り取りに予算の山を作る設計にします。会期中の実測でこの傾向が確認できれば、次回はその形で最初から組めます(P.24)。
開幕したら、コミュニケーションの主語を変えます。
告知の絵ではなく、実際に人が体験している状態を撮って出す。来場者、水鏡、スマートフォンで撮影する姿、家族、友人、カップル。
「人が来ている」という事実そのものが、いちばん強い広告素材になります。誰も写っていない完成写真より、その場の熱量が伝わるためです。
来場者が写る素材は、掲示と口頭での撮影告知など、適切な手続きを前提とします。
ここで使うのが、確定させずに残しておいた GROW 枠 90万円 です(P.12)。会期に入って初めて分かることに、予算を残しておくための枠です。詳細は P.23。
今回の中心となるクリエイティブは「水鏡」です。ただし「PVを1本作る」という設計にはしません。1回の撮影から、広告・PR・Web・SNSが必要とする形へ展開します。
園路を歩くライトアップではなく、池に映り込む紅葉・植物・光・夜。「この景色を見るために行きたい」と思わせる一点に、撮影のすべてを集中させます。
暗闇 → 静かな水面 → 光が入る → 紅葉が浮かぶ → 実景と反射の境界が消える → 引いて締める。
紅葉が浮かぶ瞬間から。会期中いちばん多く配信する尺。音無しでも成立する字幕設計。
決めカット1つのみ。直前期・再訪問者向け。スキップされる前に見せ切る。
縦型。SNS・リール面の主力。上下の反転構図が最も効く比率。
ポスター・LP・PR配布・媒体提供・ホテル配布物の共通ビジュアル。横/縦。
水鏡は光が動いてはじめて成立するため映像が要ります。ただし配信面が必要としているのは6秒・15秒・縦型です。長編を作ってから切り出すと、短尺に使えるカットが残りません。
6秒・15秒で使う決めカットを先に確定し、本編はその素材の集合として撮影します。10/26 当日の撮影順もこの優先順位で組みます(P.16)。
権利は二次利用可を前提に設計します(園・行政・メディア提供・翌年以降の使用)。この1枚が定着すれば、翌年は「あの水面のイベント」として告知を始められます(P.27)。
販促予算が直接担うのは 10,800人(P.10)。その内訳を、経路ごとに役割と上限を決めて設計します。── 人数・単価は現時点の仮説です。
| 経路 | 役割 | 来場 | 直接費万円 | 1人あたり | この経路の限界 | 会期中に動かせるか |
|---|---|---|---|---|---|---|
| PAID MEDIAMeta / Google / YouTube | 量を作る。実景素材を最も広く届ける。唯一、日単位で動かせる経路。 | 4,400 | 240 | 約545円 | 金額に比例するが、効率は投下量とともに悪化する。 | ◎ 即日〜翌日 |
| PR / MEDIAWeb・観光媒体・新聞・TV | 1人あたりの獲得費用が最も安い経路。信頼と検索結果を作る。 | 3,300 | 20 | 約61円 | 掲載枠に上限がある。金額を積んでも件数は増えない。 | △ 掲載は先方判断 |
| LOCALホテル・大学・地域 | すでに京都にいる人へ届ける。夕方16-19時の行き先決定に入り込む。 | 1,800 | 12 | 約67円 | 施設数に上限がある。調整と配布に時間がかかる。 | △ 事前準備が前提 |
| CREATOR | 広告とは別の入口を作る。「同じ景色を、自分の撮り方で撮る」形に統一。 | 1,300 | 18 | 約138円 | 起用人数と投稿時期の調整に依存する。 | △ 追加起用は可 |
| 販促予算が担う合計 | 10,800 | 290 | 約269円 | |||
「直接費」はその経路に直接かかる費用(P.12 のサンプル配分の内訳)。これとは別に クリエイティブ 70万円+計測 40万円=110万円 が全経路に配る共通費としてかかります。共通費まで含めると 400万円 ÷ 10,800人 = 1人あたり約370円です。
PR は約61円、地域連携は約67円。広告(約545円)の8分の1です。ただし掲載枠と施設数に上限がある。先に埋め切ってから、残りを広告に積むのが正しい順序になります。
PR の掲載も地域連携も、事前の準備と先方の判断が要ります。会期に入ってから即応できるのは Paid Media のみ。GROW 枠を Paid Media の内数に置いているのはこのためです。
22,000人の残り半分(11,200人)は、園と京都府の広報、販売プラットフォーム、口コミが担います(P.10)。
この領域には広告費を投下できませんが、Hero Visual と Hero Movie を配ることで、到達の質を上げることはできます。
決済システムを新規に開発することは目的にしません。アソビュー等の既存サービスを、チケット販売・決済・売上管理・当日受付の基盤として活用します。重視するのは、「どこから購入されたのか」を可能な範囲で計測できる状態を作ることです。
| 経路 | 計測の方法 | 精度 |
|---|---|---|
| 広告 | 計測パラメータ付きのリンクで、キャンペーン・地域・クリエイティブ単位まで分解する | 高 |
| Creator | クリエイターごとの専用リンク/クーポンコード | 高 |
| ホテル・大学・地域 | 配布物ごとの二次元コード(施設単位で分ける) | 中 |
| PR・メディア | 掲載日と販売の動きを突き合わせる(直接紐付けは困難) | 中 |
| 口コミ・自然流入 | 他経路に紐付かない購入を、まとめて把握する | 低 |
① 販売・決済サービスからどのデータを、どの粒度で、どの頻度で受け取れるか(日次の販売数/券種/購入日時/流入元パラメータの引き継ぎ可否)。
② 売上の帰属。通常入園料と夜間追加料金を、どちらの売上として数えるか。ここが未確定だと「売上」の定義が固まりません。
③ チケット料金と平均単価。
この3点は、計測設計そのものの前提になります。9月前半までに確定できると、10月からのテストがそのまま本番の計測につながります。
すべてを完全に紐付けることはできません。それでも「広告からの購入が何枚か」が分かるだけで、次回の計画の精度は根本的に変わります。初年度は、完璧な計測ではなく判断に使える計測を目指します。
Botanical Growth は、システムやツールの名前ではありません。京都府立植物園の夜間事業を「開催するたびに、強くする」ための仕事の進め方そのものの名称です。新しく何かを導入する話ではありません。
単発の施策の集まりにせず、ひとつのサイクルとして回します。どれか一つが欠けると、次回に何も残りません。
終了後にレポートを提出して終わり、にはしません。会期中に DATA → DECISION → ACTION を回します。ここで使うのが、確定させずに残しておいた GROW 枠です(P.12)。
これは「終わってから分かったこと」ではなく、会期中に打った手です。そしてこの4つの判断は、次回は初日から打てるようになります。これが「開催するたびに強くなる」の実体です。── 数値はすべて説明用のサンプルです。
今回の成果を「○万人来場」だけで終わらせません。GROWTH REPORT として、次回の計画にそのまま使える形で残します。
CPA ¥228。広告平均 ¥284 に対して −20%。静止画より動画が明確に強い。
CPA ¥85/¥91。広告の3分の1。安い経路から先に埋めるのが正しかった。
来場7日前〜前日の購入が全体の 58%。直前の刈り取りが効いた。
実景素材の投入が 10/27。テスト期間の学習をそのまま本投下に接続できた。
1日平均 410枚(金土日の 39%)。訴求の差し替えが会期後半になり、検証まで届かなかった。
雨の2日間で −42%。屋内(温室)へ振り替える動線と訴求を用意していなかった。
会期前の販売が計画より約2週間遅い。着地見込 26,800人 の主因。
購入 940枚は計測できたが、受け皿としての貢献は数字にできていない。
購入の 58% が直前。開始を早めるのではなく、直前に厚く置く設計へ変える。
時間帯・価格・訴求を先に確定させ、初日から平日訴求を配信する。
屋内動線と代替訴求を、運営・施設側と会期前に決めておく。
最も安い2経路には上限がある。先に埋めてから広告予算を決める。
数字にならない現場の学び(滞留が起きた場所、写真を撮られた場所、スタッフが受けた質問、雨の日の動き方)も同じ場所に残します。次回の担当者が変わっても引き継げる形にすることが目的です。── 上記の数値はすべて説明用のサンプルです。
今回の秋で残すのは「何人来た」という結果ではなく、次の開催の初期条件です。開催するたびに、次回のスタートラインが上がっていきます。
どこから売れるのかを、仮説を置いて試す。
この回だけは、外れることも織り込む。
効いた経路と表現に予算を寄せる。
1人あたりの獲得費用が下がり始める。
再現できる型を、規模を上げて回す。
季節ごとの勝ちパターンが分かれる。
新規獲得だけに頼らず、再来場を積む。
広告への依存度が下がっていく。
「次の春に35,000人」という計画ではありません。次回の目標は、今回の実績が出てから、実績を初期条件として設定します。
秋 約30,000人規模・春 約35,000人規模というのは、数年かけてこの循環を回した先で、安定して狙えるようにする事業規模のことです(P.26)。
この循環で毎回持ち越すのは、数字だけではありません。効いたクリエイティブ、届いた地域、売れた時期、そして「やってみて分かったこと」。次回の担当者が変わっても、同じ場所から始められる状態にしておくことが目的です(P.24)。
1年で完成させる事業としてではなく、回数を重ねるごとに強くなる事業として設計します。
売上を作りながら、顧客・広告・販売のデータを蓄積する。
この年の勝敗は来場者数だけでは判定しない。次の年に使える材料が残ったかどうかで判定する。
初年度に見えた経路・地域・表現へ配分を寄せる。
無駄を減らし、集客効率を改善する。1人あたりの獲得費用が下がるのがこの年の成果。
新規獲得だけでなく、再来場・口コミ・ファンを増やす。
春と秋それぞれの勝ちパターンを作る。季節ごとの設計が分かれ始める。
京都の季節コンテンツとして認知が定着する。
告知が届く相手が最初から存在する状態になり、広告への依存度が下がる。
「京都のこの季節なら植物園へ」という目的来場が生まれる。
ついでに寄る場所ではなく、そこへ行くために京都へ来る人がいる状態。
この2つは、特定の年に必達するKPIではありません。数年かけて、安定して狙えるようにしていく事業規模です。
販促費は、使えば消えるものとして扱われがちです。実際、広告出稿は出した瞬間に消えます。
ただし今回の400万円は、今年の来場と売上をつくると同時に、次回以降も使えるものを6つ残します。これが「開催するたびに強くなる」の実体です。
水鏡を中心とした写真・映像・コピー。二次利用可を前提に設計するため、翌年以降もそのまま使えます。
誰が、なぜ来たのか。地域・年代・同行者・来場の動機。次回の狙う相手が、想像ではなく実測で決まります。
どの地域・どの広告・どのチャネル・どのクリエイティブが売上につながったのか。次回の配分の根拠になります。
いつ、どんな条件でチケットが売れるのか。曜日・天候・紅葉状況・購入から来場までの日数。予算の山をどこに置くかが決まります。
数字にならない現場の学びを含めて記録します。担当者が変わっても引き継げる形にすることが目的です。
Botanical Growth = 測り方・残し方・判断の仕方の型。次回はここに数字を足していくだけで、同じ判断ができる状態から始まります。
事業主体。目標・予算・収益の意思決定。
運営・実施の統括。現場と各社の取りまとめ。
会場・植物・紅葉の状況。園としての条件と価値。
チケット販売と決済。販売データの供給元。
SNS運用会社・広告代理店・映像制作会社としてだけ関わるのではなく、数字を持って一連の流れを設計し、会期中の判断と次回への引き継ぎまで担う。各社の実行を置き換えるのではなく、分断されがちな「集客」「販売」「分析」をひとつの線につなぐことが役割です。
映像・写真・コピー。売れた表現を次回へ渡す。
最も効率の良い経路。掲載の枠には上限がある。
すでに京都にいる人へ届ける経路。
会期中に動かせる唯一の変数。配分と訴求の即応。
「すべてお任せください」という話ではありません。各社の強みはそのまま活かしたうえで、データ・集客・売上をつなぐ役割が今は空いている、という話です。この事業は、関係する各社が一緒に育てていくものだと考えています。
本資料では、この役割を GROWTH PARTNER と記載しています。実際の体制と担当の割り振りは、関係者で決めていく前提です。

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操作:← → / PageUp PageDown でページ送り。全29ページ。
注意:予算配分は現時点のたたき台であり確定見積ではありません。会期中・終了後のページに載せている数値はすべて説明用のサンプルです。